2010年 04月 17日
慶喜本いろいろ。
かなりディープめに慶喜祭りをこっそり続けてきました(笑)。
『徳川慶喜公伝』(史料編&『昔夢会筆記』も込みで)は
慶喜の名誉回復を狙っているので、どうしても
慶喜に甘い部分&賞め賞めな部分があります。
そこでほかに評伝を読む必要があるゾということで、
けっこう真面目に慶喜本を探しました。
そんななかで出会った、おススメの3冊を紹介します。
小西四郎編
『徳川慶喜のすべて』[新装版]
新人物往来社
まずは基本から(笑)。
「~のすべて」シリーズは残念な本が多いのですが、
さすが最後の将軍の「すべて」は気合いが入っております!
石井孝、松浦玲をはじめ豪華執筆陣☆
慶喜の時代背景がまじめに解説されており、
慶喜のブレーンなどかゆい所にも手が届いております。
攘夷派の知識人が慶喜の用人になると開港派として目覚めてしまい、
攘夷志士から「裏切り者」として次々に暗殺されて
しまう慶喜の用人(ブレーン)たち(笑)。
主人の慶喜が開港派なもんで起こる悲劇なわけですが、
用人たちを「目覚めさせてしまう」その人心掌握術などにも注目(笑)。
ほか系図、年表、参考文献紹介なども豊富。
まずはこの一冊からスタート♪としても過言ではない本です。
岩下哲典著
『徳川慶喜 その人と時代』
岩田書院
あまりに地味なカバーゆえに思わず大学の副読本かと
思ってしまうのですが(表紙の慶喜の絵が微妙すぎて清朝の人に
みえちゃうし・笑)、これがなかなかの優れた本でして!
タイトルどおり慶喜の時代について、また慶喜の周囲についても
たいへん丁寧に解説してくれます。
執筆者がすべて本格的な歴史研究者だけに安心して読めます☆
「はじめに」で司馬遼太郎の『徳川慶喜』の内容のデタラメさを
指摘していて思わず拍手してしまいました(爆)。
この本と「徳川慶喜のすべて」を共に読まれることをおススメいたします。
藤井貞文著
『宿命の将軍 徳川慶喜』
吉川弘文館
川路聖謨の『長崎日記・下田日記』や 『徳川慶喜公伝』の校訂解説
を担当された藤井氏の格調高く美しい文章の慶喜評伝。
『公伝』でも書かれていた複雑すぎる慶喜の置かれた環境を
さらりと読める一冊。
ただこちら、『公伝』並みに慶喜が優れた人物として登場(笑)。
そのかわり川路や島津斉彬など慶喜に関わりある人物についてもしっかり
フォローしているので、すべてが慶喜賞め状態でもなく、冷静な本。
ただこちら、古いなので・・・・情報的にいささか注意が必要。
これだけ読むというのは、おススメできませんっっ。
以上3冊は古書としてゲットしたものばかり。
図書館もしくはアマゾンマーケットプレイスなどでチェックしてみてくださいませ☆
慶喜はなにせ政局の中心にいる人物なので、
評伝を読むたびに幕末政治史全体を振り返らなくてはならず、
ちょっと脳が疲れます。
(慶喜という人物だけを知りたいの、政治なんかどうでもいいの、
というのは許されないポジションにいる男なのである)
幕末政治史の流れこそが、本人の好むと好まざるとに
関わらず、慶喜の人生であったというわけですネ。
もちろん柔軟な理解力と剛情さが同居する慶喜の、
なんだか不思議な面白さもたっぷり楽しめます♪
本気で幕末政治史を知りたい人もぜひ、飛び込んでみてください!
(でもここにはあんまり西国攘夷志士さん達は絡みませんのであしからず☆)
所属サークルのボスが慶喜好きなので、チェックする様伝えて置きます(^^)
私も慶喜は気になる存在なので、「すべて」は近いうち読もうと思います。
>(慶喜という人物だけを知りたいの、政治なんかどうでもいいの、
というのは許されないポジションにいる男なのである)
↑この文章読んでいたら、某釜さんを思い出しました‥
彼の事を調べようとすると、一緒に世界史も勉強しないとなんですよね~(><)
世界史と同時に解説した本を読みましたが、脳が疲れました‥
そうそう、余談ですが。
前回のコメでお伝えした「釜さんファンの新友達」ですが。
はな。さんのブログは、とっくにロムっていたとの事☆
しかし小説はタッチの差で読めなかったみたいなので、喜んでいましたよ♪
今日は講座二回目なので、また色々ネタを漁って参ります~
>彼の事を調べようとすると、一緒に世界史も勉強しないとなんですよね
そうですよねっっー。
グローバルな人ですものネ、釜さんは☆
脳が疲れちゃいそうですっっ。
>はな。さんのブログは、とっくにロムっていたとの事☆
いやーありがたいです♪♪
お友達によろしくお伝えくださいましーーー!
そしてkotoさん、講座がんばってくださいね!!
前回のレポを拝見して、まさかの設楽ネタが登場し、
やはり釜さん、侮れないお方…と恐れ入りました(爆)。
マイナーファンとして、細かい情報を拾っていかなくてはならない身としては、
やはり講座へいくべきであったか(汗)とちょっと反省しました。
すべては四百円ぐらい、その人と時代は一円!
便利な時代になったと思いますww
ちなみに 宿命の は2000円だったので最寄りの図書館で借りることにします。
余談ですが、最近容堂公に興味を持ってきました。
慶喜にしてもそうなのですが最初に読むのはいつも司馬遼太郎・・・なんだかんだといってやっぱり読みやすいのだとおもいます。
それでは本が届くのを楽しみにして失礼いたします(#^.^#)
……司馬ちゃんの慶喜は忘れたほうがよいように
思いますヨ(笑)。
容堂公も面白い人ですよね♪
ホントは同じ意見なのに、わざと議論をふっかけてきて
言い負かそうとする厄介な御仁なのですが、
そういうちょっとひねくれ系なあたりも楽しいです。