2010年 12月 04日
江戸のエロスは血の香り
江戸のエロスは血の香り
氏家幹人 著
朝日新聞出版
アマゾン→こちら
氏家幹人氏は元禄にはまっている昔から、心の師匠のひとりです。
『武士道とエロス』(講談社現代新書)、『江戸の女の底力』等々、
江戸の男と女(かなりの割合で男と男・笑)を知るうえで
欠かせない素晴らしい本がいっぱいです。
これらを読まずして、江戸を語るなかれ!といっても過言ではありません。
そんなわけで久々の新刊です☆
新刊本ということで、営業妨害にならない範囲でしか記事にできませんが、
今回も驚愕の江戸ワールドが堪能できます♪
冒頭から男と男な話が続きますが(笑)、江戸初期の諸藩におけるこの手の恋は
血をみなくては終わらない!というすさまじくも、なんか可笑しい(汗)世界
が楽しめます。
数少ない旗本の実態情報を探している自分としては、後半部分がとくに
すごかった。
旗本の恋というと、とかく女郎と心中とかセンセーショナルなものが
有名ですが、実際にはふつーの旗本男はどういうLOVEな生活を暮しているのか。
この本にみる笑撃の真実とは・・・・・・、
屋敷内の下女のもとへ夜這いにいく。
シンプルかつ大胆なものでした。
下女のほうも、待ってましたとばかりの肉食系江戸女子だし(笑)。
(夜這いにいくというとなんか、男性優位な感じですが、その前にかなり女のほうから
モーションをかけているらしい(『江戸の女の底力』参照)ので、
ビミョウにどっちもどっち)
しかも・・・・・・息子が夜這いをかけにいこうとして、夜中の廊下でオヤジをばったり!
とかね(笑)。
そのオヤジ、トイレに起きたわけではなく「俺はもう(夜這いに)いってきた」
という始末・・。
そのオヤジというのが、そうです、あの名奉行筒井政憲です(爆笑)。
・・・・・・などなど、今回もさまざまな史料から氏家氏のセンスのよいチョイスが光る、
名著でした!!