2014年 01月 07日
人物叢書 新装版『徳川慶喜 』、明日発売
家近 良樹 著
人物叢書 新装版『徳川慶喜 』
吉川弘文館 1月8日発売
アマゾン→こちら
吉川弘文館のこの本の紹介ページ→こちら
吉川弘文館の人物叢書シリーズには昔からお世話になってきましたが、
あれ・・・・!??
慶喜公って・・・・・・まだだったっけ!??(笑)
島津斉彬とか、松平春嶽とか、井伊直弼とか、勝海舟とか、荒井郁之助(以下省略)とか、
わたしがお世話になった幕末の叢書だけでもこーんなにいましたけど、
意外にも、徳川慶喜の本は今までなかったんだ!ということに
この新刊案内をみて、気がつきました(笑)。
ただ、内容説明をみていると「鳥羽伏見戦争後、江戸に逃げ帰り」とあるので、
どう~~~なんでしょ、って感じ(笑)。
「逃げた」のか、「大坂城戦争を回避した、東帰」なのか。
意見は分かれるところですが、新しい研究をもとに書くのなら、
安易に「逃げ帰り」と書いたら客は逃げちまうんだけど(って自分か!?)。
著者の方は九州のお生まれのよし。
この頃、勝海舟について調べていますが、勝海舟のことを深く理解できている本を
書いている方は大抵東京生まれの方だったりしまして(笑)、
しみじみ、地元のことは地元の人が最もよくわかるものだと思うことが多いです。
生まれ育った水と空気が、百年の時を越えて、ツーカーの以心伝心を呼んでくれる、
そういうことって、歴史研究でも大きいように思います。
わたしには西国志士の心がさっぱりわからないのと同じように(笑)、
慶喜をより理解できるのは水戸や東京を含む東国の人のように思います。
できれば、東京を含む関東生まれの研究者さんに慶喜を含む江戸史研究をお願いしたいのですが、
なかなか難しいのでしょうか。
(なので江戸っ子旗本の気持ち、行動を少しでもみなさんに理解していただけるよう、
絶滅危惧種の東京人として、これからも頑張りますっっ!)
わたしのなかで慶喜伝は、史料編も含めて、渋沢栄一著が鉄板ですが、
そろそろ渋沢を超える慶喜伝が読んでみたいのですが・・・・。
今回のはさてはて、いかに!??
しかしなにはともあれ、伝統の人物叢書に、慶喜公が加わったということは、
ひとまず、めでたいことですネ!!!
(昨年発売なら「没後100年」って帯に入れられただろうにのう・・・・・・・)
西国志士の気持ちがさっぱり解らないのは
私の欠損だと思ってましたが
そーじゃない…って、分かって嬉しいです!
この本…二の足踏んでたのですが
やっぱりチラリ読むべきか…。
大阪城から海上バスで「東帰!」ルートを
行って来ましたよっ(途中まで笑)
海舟の計画した砲台も腕組みして
海舟気分で見てきました!
慶喜晩年の海舟との関わりについて
もちょっと知りたいと探っておりますw
そう言えば、昨日のある古文書教室で
朔平門事件、姉小路公知暗殺で東町奉行所の
永井宛て文書とか…面白かったです!
…て、今年は仕事に集中しようかと
思っていたのに…無理だな。きっと(笑)
西国志士の気持ちがさっぱり解らないという人は
わたしの周囲の東京人にもかなりおります(笑)。
どうぞ、ご安心ください☆
で、この本ですが、まずは立ち読み・・・・とか図書館で借りるほうがいいかもしれません☆
慶喜晩年の海舟との関わりですが、海舟側は談話などがありますが
それだけでは不十分ですので、慶喜公サイドのほうも調べたいところですが、
・・・・やはり晩年の日記を公開していただけると、もっといろいろ解る様な気がします。
>姉小路公知暗殺で東町奉行所の永井
この事件で永井東町奉行はエライ目にあいました(としみじみ)。
犯人が奉行所の牢内で自害しちゃって、それを奉行所が暗殺グループと
グルだから、口封じに殺したのだろう・・・・と妄想好きの公家ズに訳の
わからん疑いをかけられ(笑)、永井は謹慎くらっちゃいましたっけ。
(ま、犯人に牢内で死なれたという奉行所の落ち度の責任は負わなくちゃですけど・汗)
姉小路公知は開港開市に理解を示した開明派公卿だったので、
もっと長く生きていて欲しかった人物です。
ああ、これ、わかりますね~。
最近、好きだけでは越えられない壁があるのをヒシヒシ感じます。
やはりその土地、その土地がはぐくむ思考回路や毛色というのはあるのですねぇ~~~。(タメイキ)
こまかいニュアンスとなると、もうお手上げ状態の最近です。
そうなんですよねーっ
こうした越えられない壁を最初に感じたのは古代中国史を
やっている時でしたが(笑)、まー古いし、外国史だし、当然のことだと思っていました。
ところが、年代も近い近世以降ともなると、日本国内のほうがむしろヤバイですネ(汗)。
史料がたくさんある分、いくらでも突き止めていけるので、
あるところまでいくと、人物たちの地域色、お土地柄を理解しないと
その先へいけません・・・・・という現実にぶちあたります。
慶喜の本を読んでいると、わりと幕末政治史の流れで慶喜について詳しくなり、
本を書かれるようですが、なんだか著者に西の方が多くて、そういうときは、
慶喜の解釈など読んでいて、なにかしら「微妙に違うよーな」という
もどかしい思いをしてしまいます。
日本のように小さくてもこのように地域によって大きな違いがあるということは、
大きな国なんて、ホントにいろいろたいへんだろうなーと
余計なお世話の心配までしてしまいます(笑)。
(慶喜の心持ちはこうだったんじゃないかしら、と直感的なものは
ありますが、まだ妄想と言われかねないレベルっす・笑)
ここでは何とも申し上げられませんが、たしかに難しいですネ。
>会津
わたしが知ればしるほど、ますます迷宮から抜け出せなくなってるのは、
長州でございます。心理学の本など読むと、知るほどに愛着が湧いて
好きになるものだ、とありますが、長州だけはマジで真逆(爆)。
同じ本州に住んでいるにもかかわらず、本気でその思考回路と行動が
意味不明で(笑)、愛着とは反対の方向へ突き進んでいますっっ。
日本滞在記などを読むと、幕末の西洋人のほうがよほどわかりやすい
というのはいったい何事かと・・・・・・(笑)。
以来テレビ出演等もたまにあって、やはり一番納得できる解説者で好印象を持っています。
著書でもあまり「偏向」や一部の人物を一方的に叩くような見方がなく(私から見ての)公平な目線で読みやすいです。
家近さんは普段は柔らかい関西弁でしゃべられている印象ですので、育ちは関西かもしれませんね。
私はそういうことで「即買い」!ですので、また読めたらブログ記事で紹介したいと思います!
そうですか~、しっくり来る感じなのですね☆
家近氏の著書は、文春新書の『孝明天皇と「一会桑」―幕末・維新の新視点』など
たいへん学ぶことも多く、論文のほうもいくつか拝見しておりまして、幕末史を追うとき、
かならず参考にさせていただいてきたのですが、
『幕末維新の個性 徳川慶喜』等々の慶喜本はどうも、なにかしっくりこず・・・・(汗)。
というわけで、今回も、まだ手を出そうかどうか、躊躇い中です。
(来月に出る講談社学術文庫『江戸幕府崩壊 孝明天皇と「一会桑」』は
もしも文春新書の続編なら、即買い予定なのですが(笑))
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