2016年 02月 15日
田辺太一(蓮舟)はいけない人。
『現代百家名流奇談』という明治の本があります。
近代デジタルライブラリー『現代百家名流奇談』→こちら
随分前にめぼしいところをダウンロードして保存していたのですが、
ふと読み返したら、田辺がとんでもないアウトなことをやらかしていたのでした(笑)。
田辺太一の基本情報についてはWIKIあたりで確認していただくとして、
幕末には外国方として活躍し、ヨーロッパにも行っています。
明治になると、外務省に出仕して外務少丞など歴任した人物です。
『幕末外交談』などを出版したことでも識られています。
つまり、当時では外国通の知識人で、けっこうちゃんとした人のはずなんですが!!!!
外務省に勤めていたときの話が『現代百家名流奇談』に出ているのですが、
まさに衝撃の田辺がそこに!!(笑)
先年榎本子と同じ外務省に出ていた時などは、二人とも旧幕の士で互いに交誼が
親密であったが、或る時、榎本は官用で地方へ出張を命ぜられたので、
その時の俸給受取方を田辺に依頼して巡回に出掛けてしまった。
田辺は委細承知と快諾して俸給渡し日には手続き通りに金額を請け取るがいなや、
急に昔の元気に若返って、退省時間を待ちかねて後押し綱曳きの車で
景気よく柳橋へ押しだし、その晩から翌日にかけて大陽気に騒ぎ散らし、
一擲千金の豪遊を極めて平気な顔色。(以下省略)…
これって、訴えられちゃったら犯罪ですよねっっ
だって榎本武揚さんの給料を預かった田辺さんったら、なんとそれを持って、
柳橋へ繰り込んでしまい、つまり勝手に榎本の給料を使っちゃったんですからっ~~~~っ
いくら榎本と親しいとはいえ、これはもうダメすぎっっ(笑)。
この話、続きがあって榎本の留守宅では、待てど暮せど田辺が給料をもってこない。
すると家の者が「もしかして柳橋あたりで使ってしまったんじゃ!?」と察して(大当たりです!)、
田辺家へ書生を行かせると、ご機嫌なままで寝ていた田辺と面会(笑&汗)。
わけのわからないことをべらべら喋って、ついに書生を煙に巻いてしまったとか。
まぁ、金はないのだから、もう誤魔化すしかないわけですね。
田辺といえば、さまざま苦労もしていた人です→こちら
たしかに榎本さんとは仲が良さそうです。
ただ、その友人の給料でドンチャン騒ぎなんて(笑)。
とはいえ、相手が榎本武揚さんなので、「しょうがねーなー」って笑って許してくれそうです。
(だから田辺も「釜さんなら大丈夫♪」ってやったんだろうーなー(爆))
なかなかやってくれるぜ、田辺蓮舟!!
やはり幕末外国方はヘンな人ばっかりってことで、このあたりで幕とさせていただきます☆
ちなみに『現代百家名流奇談』には慶喜さん(明治時代に大阪で盗人と思われちゃった話)、
榎本さん(すごく喧嘩っ早い話)、勝さん(戊辰の瓦解期に新吉原へ行って遊女たちに頭を下げるの話)
などなどのユニークな逸話も出ています。
(勝さんの話はそこそこ感動話ですが、あとの話も田辺話同様「おいおい」とつっこみたくなる話です)
近代デジタルライブラリーで、おひまなおりにでもチェックしてみてくださいまし☆
『現代百家名流奇談』ですね。
これ、面白いんですけど……慶喜さんについてはうーん……どうでしょう。
渡邊昇が大阪府知事だったのは明治4年から13年の間とか。
そうすると、慶喜さんが梅田に居るなんて
ちょっと考えにくいんですよねぇ。
そもそも、慶喜さんが現金持って、更に鞄持って
出掛ける自体が想像しにくいのですよ。
話としては面白いんですけどね♪
慶喜さんの話に限っては信憑性が……。
ところで大河が面白くて、
真田パパと家康公にハート鷲掴まれてます、なぅ。
(って思わず、お返しコメントもついついこちらから先に)
真田家と、その宿敵(とはいえ強敵といえない部分もある)徳川家が
とても丁寧に描かれていて、楽しいです☆
で、本題のほうですが(笑)。
さすがにこの本の慶喜さんのお話は眉唾モノですよね。
たぶん、冒頭に慶喜さんネタでお客さんをひきつけたいけど、
ネタがなかったので、適当に作ったのではないかと思われます。
ただ蓮舟はちょっと似たようなことはやったんじゃないかなと、
まったくのでたらめに思えないあたり、田辺さんは信用がない(笑)。
(榎本に勝手にツケて、柳橋で遊んじゃったとか)
そういえば、昨日の「開運 なんでも鑑定団」をご覧なりましたか?慶喜さんの写真画像が、出たのでハートマークでした。再放送も見ます。
この記事からのリンクでぜひ読んでみてくださいませ。
(田辺の話はやや後半部分にあります)
鑑定団はいつも録画してみているので、これから見ま~す☆
(最近あんまり鑑定団が面白くないので、ついついマツコの裏番組を視聴してます(笑))
慶喜公、ひさしぶりの鑑定団登場ですね♪