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東都アロエ

直虎、楽しかった!!!!

正直、女性主人公の大河で(「篤姫」や「江」、「八重」の後半)痛い目にあってきたので、まったく期待せずに見ていました(笑)。
(「花燃ゆ」は1秒もみていないので、わかりません)
子供時代が丁寧に描かれすぎていて、挫折しそうになりました。あの回の分を、直政パートに少し廻してほしかった感は、今でもあります!
それぐらい、直虎が城主になって以降、こんなにエキサイティングだった大河も珍しい。普通、後半ってダレちゃうのにね(汗)。
でも、トータルで、一年で考えれば、三谷大河を除外して、こんなに面白い大河は、21世紀に入って初めてでした!!!
昨夜の最終回まで、ぬかりなく、実に素晴らしいラスト。挫折しないで、本当によかった~~~~~~~っ。

フィクション部分と、ノンフィクション部分に段差がみえないというか、そのままスムーズに流れていく。
史実も、講談も、みーんな洗濯機にぶちこんで、そこに脚本家さんの創造の洗剤を入れると、
こんなにきれいな仕上がりに!(笑)。
やはり、大河ドラマは、脚本力が大切。それがあってこその、ナイスキャストなんですよね。
(どんなに良い俳優さんを持って来ても、ダメ脚本では、みんな個性が死んじゃう)
この大河は、それがすべてきれいにはまった、見事としかいえない、歴史ドラマでした。

直虎というキャラも、記録が少なくて、性別すら判然としない人だけど、創作部分が嫌み無く、主人公としての存在感も消えず、
堂々たる大河の主人公に仕上がっていて、素晴らしいの一言です。

21世紀に入ってからの大河ドラマの何が嫌かというと(三谷&直虎以外でね)、
安易にヒールキャラを作り、無理やりに盛り上がらない主人公の物語をまわそうとするところです。
ヒールキャラに仕立てられるのは、大河なので、99%が実在の人物。丁寧に扱わず、ヒールに徹する理由も付けず、
ただ、憎まれ役にするだけ。実に薄っぺらい人物描写で、「大河ってのは、人間を描くんだろ、ぺらぺらでどーすんだよ」
と腹立たしいことこの上なく。

でも、「直虎」の場合は、直虎を窮地に追い込む人びとにも、そうせざるおえない理由があるのを、しっかり描いていました。
だから、このドラマに、悪者は一人もいないのです。
すんごい魔王感バリバリの信長でさえ、実は不器用ながら、温かな心の人物で、なんか怖いオーラがあるので、
周囲が圧倒されてしまい、悪い方へ、忖度ばかりされがちな人……という、面白い人間像に仕上がっていました。
(瀬名や信康を死においやった覚えはないのよね。でも、それで勝手に恨みも買っていて、気の毒でもあるというような)

逆に、悪者ではないですが、穏和な笑顔を浮かべた、南谿和尚が、実は、井伊家存続のためには、子供さえもたぶらかす(爆)、
執念の人だったりと、一面では語れない人間の複雑さが垣間見られる、深いキャラ設定があちこちで見られたり。

和尚はラストで、「船出じゃ!」と、「えええ?真田丸へお返しエールね」というような、締めに相応しい台詞も。
(「真田丸」も、最終回で「あれが井伊家の陣。向こうにもここに至るまでの物語があろう」って名台詞ありましたから!)
陰の主人公だけに、そのあたりもぬかりなく。いやあ、実に計算され尽くした、秀逸なる脚本でした。

それにしても、最終回は、まさに総決算でしたね!凄みさえありました。
いろいろ好きなシーンはありますが、病床に臥している直虎さんが、子供時代の直親と、政次、龍雲丸に「行こう」と促されて、
自分も子供姿に戻っていてもなお、「いやじゃ~~~、まだやりたいことが」と死にたくないと、抵抗する(爆)。
賢い直虎らしく、察しがいいな!と思わず笑ってしまいました。
でも、そうした主人公の死も、どこか明るく、皆に愛されている彼女の人徳が輝いている、素敵なシーンになっていました。
(だから、死後に、皆が悲しむシーンが一層、胸に沁みまする)
それに!!!!その後も、子役じゃないほうの直親と、政次が出ているのに、顔を出さない!!!この粋な演出!!!

それから、愛すべき、徳川家臣団!!!
直政の元服をラストに持ってくるなんて!!!!「直政」の名が、そうくるかーは、予想通りでしたが(笑)、
新生の井伊家家臣団が生まれる瞬間も、お見事。
なぜ、直政が戦場で「飛び出し君」になってしまうのかも、武田軍の一部が配下になって、いろいろあってなのね、と
そこまで描いていて、ここもまったくぬかりなく。

そして、忘れてならないのが、今川氏真(爆)。この人もこんなに丁寧に描かれたのは初めてかと。
でもね、徳川へ出入りしすぎ!!!「一生、離れないぞー♡」という実際の姿が見えるように、最終回にもいた!
徳川家が大手の大名になりましたよ、の祝いの宴席にもちゃっかりいるんだわ。こわいわーー♪

家康も、昨年の家康と違うけど、こちらはより深く、「不遇の豆狸」時代が描かれていて、それが最終回で、
ワンランク上がったじょーー!!!という、大団円で。
阿部サダヲさんの家康、良かったです!!もうお別れなんて、悲しいです!!!
だから、小河ドラマでいいから「直政」やってください!!!徳川家臣団のアンコールがみたい~~~~~!!

もっと書きたいことはあるけど、うざったがられぬうちに、お開きにいたしましょう。

総集編でも、まだまだやっていますぞ!!直虎!!!来た~~~~!名物サブタイ!!!
「逃げるは恥だが、時に勝つ」
来た~~~~!名物サブタイ!!!
総集編、みるよ!!30日ね!!!

一年間、本当に毎週、ありがとうございました。

それだけに、西郷どんの予告がつらかったーーーー。
なんか、今度の西郷は、ゆるキャラ仕上がりなのか!?みんなに愛されて、愛して、死んでいくの~~~~みたく、
無理やりな「明治維新150年キャンペーン」ボーイ的な描き方なの!? はっきりいって、キモいわ!!!(爆)
今年の主人公が血と涙を流して、望んだ泰平の世を、そんな、ゆるいバカ男の勝手で破壊されたくないのよ。
もっとヒールキャラでいけよ、西郷!!!ダースベイダーになれよ!!
んで、やっぱ、ケン・ワタナベの斉彬、濃ゆすぎて、キツイ。江戸の人もでないし、薩摩の人でもないわーーーー。
この人が革命起こしそうよ~~~~(笑)。lコロリで死にそうにないよーー。
「ラスト・サムライ」だから、迫力ありすぎるのよーーー。

それから、井伊家を台無しにする直弼よ、お守りに白い碁石でももっとけ!!!先祖の苦労を忘れるな!!(爆)

以上でした!!!



Commented by 赤べこ at 2017-12-18 12:13 x
いつも楽しみに拝読しています。
今年も1年お世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

>やっぱ、ケン・ワタナベの斉彬、濃ゆすぎて、キツイ。江戸の人もでないし、薩摩の人でもないわ

わたしも「誰やん、こいつ?」と思いました!
だいたい斉彬さまは薩摩にはあまり行ったことないはずだし(世子時代が長かったから)、あんなにのびのび国元の大地を駆けて興じる「薩摩大好きオジサン」とは思えません。

それに篤姫で小松帯刀やった瑛太とか松坂慶子とか、時代も国も同じドラマでそりゃないだろ!?な二番煎じキャスティングはなんなのでしょう?
初っ端で主役を堤真一に断られたように、他の役も次々と断られつづけて、結局ああいう配役になってしまったとか?
(それなら、素直に『赤鬼城主 直政』でいいのにー!)
Commented by はな。 at 2017-12-19 11:38 x
赤べこさん、こんにちは!

私事にて更新がなかなか出来ない状況のなか、
ブログにお越しくださり、本当にありがとうございます。
来年は明治維新150年とのことで、もう少し毒が吐ければ(笑)と思います。

>「薩摩大好きオジサン」
ではないですよね、斉彬さんって(汗)。
薩摩の国許にいったおりも、具合が悪くなり(水が合わず!?)、
寝込んだ末に、温泉でもつかれば……と指宿でしたっけ、行ったら、皮膚炎に(温泉にも合わず)。
唯一の自分写真の、暗い表情は、その頃のぐったりした顔だったとか。
つまり、薩摩とはいろいろ合わない、言葉わからない、江戸が恋しい……のが、正しい斉彬さんですから(笑)。

薩摩で馬で駆けた斉彬公といえば、長崎海軍伝習所の練習船が、琉球に行こうとしたのを、
必死になって海岸を馬で追いかけて、ついに練習船に追いついて、
「琉球に行くのだけはよしてね」とお願いしてきた記憶しか……(笑)。
(とても悠々とではない、イメージが)
私は、長崎の蘭人に「思ったことがすぐ顔に出る人」と指摘された、
そういう斉彬公が好きであります♡

>二番煎じキャスティング
「篤姫」の栄光よ再び、という藁にもすがる思いなのかも……。
でも、先月でしたか、龍馬のドラマでもありましたが、印象の強かった大河のキャストを、
同時代のドラマで、少しだけ違う役で起用されると、脳内がパニックになるので、やめてほしいですネ。
Commented by きりゅう at 2017-12-19 17:23 x
今回はフィクション役も見事でしたね~。
柳楽君の龍雲丸が子役で出てきたときには
おもわず泣いちゃいましたよ~~。
でもまあ、三人とも願いをかなえた(?)ラストに
感動しました!

もうちょっと、せめて大坂の陣あたりまででいいから
見たかったな~~(それじゃ直政が主人公~汗)
ちらちら真田が出てくるとこも楽しかったですね~。

ほんと、子役時代を端折って、後半長くしてほしかった!!
とまれ30日の総集編が楽しみです。

Commented by はな。 at 2017-12-20 19:29 x
ただのフィクションではなく、時代背景とか歴史の流れを
よく調べられてからの創作だからこその、リアル感がありました。
龍雲丸の設定も、「こういう子、絶対にいたはず!」と思わせるものがありました。
(大河ファンって、そのあたり、けっこうシビアに見ますよね。だから、
ロクに調べずに、テキトーな薄っぺらいキャラなんか出ると、すぐわかる(爆))

秀吉が最終回まで出てこなかったので、秀吉時代がない→関ヶ原もないとわかり、
直政ファンとしては、ちょっと残念でした~~~。

同じ国衆として、真田の名が出てきて、楽しかったですね!!!
でも、戦いに強く、負けない真田は、戦国時代にうまく適応できた国衆でしたが、
井伊さんは、酷い時代に翻弄され続ける。家は廃業に追い込まれる。
でも、直政という優れた人材が登場して、気が付けばお互いに大名になり、
次の時代にもしっかりと生き残っていく、スペシャルな一族たち。
2年にわたって、国衆大河を楽しみましたが、戦国時代の多様性をしみじみと感じました。
by aroe-happyq | 2017-12-18 10:47 | ほんの世間話 | Comments(4)