2006年 08月 02日
長崎海軍伝習所の日々
やはりこれを最初に紹介すべきでしょう。
実をいうと、この本を手にする予定はまったくなく(爆)、
当時は同じ東洋文庫の松本良順の自伝を探し求めておりました。
ネットで検索してもなかなかみつからず、古書店の目録の東洋文庫コーナーを
何件も見ていたとき、ふと目に入ったのがこの本。
値段もたいへんお手ごろで、つい衝動的にポチッとやってしまいました。
そして読んだら、幕末の長崎とそこにいる人々のなんとおおらかなこと!!
訳者さんの細かい解説もたいへん素晴らしいのですが、やはりこの本を書いた
カッテンディーケの冷静だけど暖かいまなざしにも感動しました。
前にも書いたように公儀の役人のみなさんのあっかるい感じにカルチャーショックを受け、
幕末そのものへの見方が変わっていくきっかけに。
そしてすでにこのなかで、勝麟太郎(海舟)は口で大活躍しているし、
若き榎本釜次郎が機械と戯れている様子も楽しいです。
カッテンさん(長いので省略)は外国の方なので、こちらが当たり前と思っているものをとても珍しがって書いているのをみていると、日本人のすぐ傍にある当たり前のイイモノ、ワルイモノも、なるほどなぁと新鮮な気持ちでみることができました。
この本があまりに楽しかったので続けて、赤松の本へと読み進んでしまいました・・・・。
これが底なし沼への第一歩でした・・・。
(ちなみに松本先生の本はその後、リーズナブル価格で手にいれることができました)