東都アロエ

asiabaku9.exblog.jp

アジアンエンタメ&お江戸後期。外国奉行や長崎海軍伝習所がご贔屓☆ BYはな。

南浦書信―ペリー来航と浦賀奉行戸田伊豆守氏栄の書簡集

こちらはちょっと読み返していたところだったので、紹介させてください。



d0080566_1875872.jpg


南浦書信―ペリー来航と浦賀奉行戸田伊豆守氏栄の書簡集

浦賀近世史研究会 著

未来社

アマゾンのページは→こちら


浦賀奉行・戸田伊豆守氏栄が直面した、1853年(嘉永6年)6月の初ペリー来航の
舞台裏ドキュメント。
戸田から江戸在府の浦賀奉行におくった書簡集ですが、
同役だけに語るリアルな談判(外交交渉)のいろいろな事件がみえてたいへん面白い本です。
ですがかなり当時の柳営の政権メンバーのことを知らないとわからない、ディープな内容で
実のところ私もちゃんと100%読みきれておりません。
そういうわけで思い出しては読みすすむ・・・というのんびりした読み方を続けている本です。

ただ、ここのところずーーっと「踊る」祭りをみていて、ものすごく説明するのに簡単だということ
に気がつきました(笑)。
戸田さん、香山さん、中島三郎助さんたち浦賀奉行所は湾岸署なんです!(爆)。
そして阿部正弘さんたち江戸城の御用部屋のみなさんは「本店」です。

戸田奉行の叫びはもちろん、

談判は御用部屋でおきているんじゃない、
浦賀でおきているんだ!


というわけです(汗)。
浦賀奉行の直面した困惑、混乱はすべて湾岸署の青島くんたちとのそれに似ています。

・・・・・トンでもない紹介の仕方ですが、つまりはこういう戸田さんの悲しみのにじんだ
書簡集なのです。

江戸との距離は途方もなく遠いのです。
早舟で情報を送っても往復1日以上かかります。
・・・・・・・情報はあまりおりてきません。
なぜなら「本店」内ではトップの家慶将軍が黒船ショックで倒れ、
老中首座阿部伊勢守は反阿部派を牽制しつつ、黒船にもあたらなくてはならないという
大忙しになってしまったからです。
それなのにペリーたちは「まだか、まだか。国書をうけとる知らせはまだか」と
矢のような催促をしてきたり(笑)。まったくの板ばさみになるわけです。

阿部とは意思の疎通ができているはずの戸田も、
思わず愚痴のひとつも出てしまいます。

そして戸田の下でペリーたちに対して華麗な活躍をした香山も、ペリーたちよりも
同じ日本人に妙な嫉妬の目でみられ、敵視されてしまいます。

ペリーのときに限らず、江戸時代の外交における浦賀奉行所の苦労と受難は
毎度のことかもしれないですが、戸田奉行のときほどたいへんだったときはないのではないか。
と、そんなことを思いつつ、読み続けております。

薄くて手にとりやすいお値段でもあり、幕末第一章の大事件、ペリー来航の真実にせまる
にはうってつけの一冊です。



本紹介が続いておりますが、史料紹介のほうは、もうしばらく・・・・お許しを。
仕事のせいで脳がうまく動きません(爆)。
[PR]
Commented by まやこ at 2007-10-16 20:11 x
はな。さん、お仕事お疲れ様です。

わたしも結構「踊る~」は好きで、今、中島さんが主人公の小説『北の海鳴り』を読んでいる最中なので、浦賀奉行所→湾岸署、江戸城御用部屋→本店のたとえに、激しくうなずきました。
本当にその通りだと思います…
もしペリー来航のくだりを読む前に、はな。さんのこの記事を読んでいたら、小説を読みながら「踊る~」のテーマソングが頭の中で渦巻いていたと思います(笑)

はな。さんのように史料を色々と読んでみたいですが、あの時代の「候文」を読むのにえらく時間がかかってしまうので、どうしても読みやすい小説や新書の類に走ってしまいます(汗)
Commented by きりゅう at 2007-10-16 21:43 x
じゃ、阿部さんは室井さんなの??
Commented by はな。 at 2007-10-17 09:42 x
>まやこさん
『北の海鳴り』~~っっ。実はめちゃめちゃ読みたい本です☆
思い切った「踊る」解説にご賛同いただきありがとうございますっっ。
浦賀奉行所、ちょうど湾岸だし(爆)、ついつい暴走してみました。

たしかに「候文」はなれないとかなりしんどいのですが(今でも慣れたとはいえませぬ)、小説やノンフィクションタイプの本を読みすすんで、人物相関図などに詳しくなっていくと、ふいに史料をみて「なんだかいけそう」になってくるかと思いますヨ。中島さんも実像は偉大でありつつ、キュートな方なのでまやこさんもいつかはぜひぜひ♪史料のほうにもチャレンジしてみてくださいね!
Commented by はな。 at 2007-10-17 09:47 x
>きりゅうさん
おおーーっ。室井さんかぁぁ・・・・・。
当時の柳営をみていると単数ではなくて、「室井系」とか「新城系」という複数な気がします。阿部伊勢守は勘定奉行の松平近直を含めた室井系ではありますが、反対派の数もハンパじゃないかも(爆)。
浦賀奉行所も誰かひとりではなく、みんなで「青島系」・・・みたいな☆
Commented by Aki_1031 at 2007-10-17 13:01 x
阿部さんが室井さん…ヤバイ。
はな。さんの本ご紹介の仕方があまりにも
マイブームにクリーンヒットだったので(笑)、
ついポチっとしてしまいました(爆笑)。

ちなみに和久さんは誰がお似合いかしらん…?(おい)
Commented by はな。 at 2007-10-17 17:42 x
>Akiさん
はははっ。
わたしもけっこう先週の怒涛の踊る祭りを引き摺っております(爆)。

浦賀奉行所の和久さんは、中島三郎助さんの近くに居るような気がします。生まれも育ちも浦賀、代々奉行所勤務の定年間近(といっても江戸は定年がないので60歳前後)のおいちゃんで(笑)。きっとビットル来航のときの、あわや戦争!?という緊迫した一瞬も知っているくせに「疲れるほど働くな~」と脱力するようなコトをいうのです。そのくせ「正しいことをしたければ偉くなれ」なんて三郎助に言っているかもしれません。
Commented at 2007-12-17 11:32 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by はな。 at 2007-12-18 11:27 x
鍵付きコメントありがとうございます。
お返事が遅くなってスイマセンっっ。
リンクの件ですが、ぜんぜんOKです~~!
史料本ですので、読まれる際には相当根気が必要ですが、
それを乗り越えられたなんて!!!素晴らしい!!
ブログにはほぼ日参でお邪魔しておりますが、
(ロムばかりですいませんっっ)
感想楽しみです~~~~♪
by aroe-happyq | 2007-10-16 18:50 | | Comments(8)

アジアンエンタメ&お江戸後期。外国奉行や長崎海軍伝習所がご贔屓☆ BYはな。


by aroe-happyq