東都アロエ

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アジアンエンタメ&お江戸後期。外国奉行や長崎海軍伝習所がご贔屓☆ BYはな。

孝明帝の死因

長年にわたって、病死か毒殺か・・・・・・・で争われてきた孝明帝の死ですが、
最近はいろいろな本に「病死だった」と書かれるようになり、
病死説に落ちついた感があります。

その根拠となったのが、『公家と武家 Ⅲ』(思文閣出版)収録の、
杉立義一「孝明天皇の死因について」という論文でした。

杉立氏は孝明帝の長年にわたる疾病歴を調べられ、
ずっと虚弱+慢性的な痔疾・脱肛+ストレスで
免疫低下の状態であったことを指摘されました。

こんな体調最悪なのに、
家近良樹 著『幕末の朝廷―若き孝明帝と鷹司関白』(中公叢書)
には大酒をくらっている姿がたびたび登場します(笑)。
これではもう・・・・いけません!
漢方でいえば、痔だの脱肛関係は「肝」の不調が大きな原因だと
ものの本で読んだことがあります。
今回の論文によれば、
帝も治療しようと漢方薬を随分飲んでたようですが、酒飲んじゃ意味が
ないぞ~~~と・・・・・にわか漢方好きとしては、呆れたりして(笑)。
(止めても飲んじゃうんだろうなぁぁぁ・・・・)

論文では触れられておりませんが、
慶応年間は精神的にもダメージばかりでした。
ついに条約勅許を認めてしまい、
「攘夷」を支えに権威を示してきたその地位も揺らぎ始めていたのです。

そんなところに毒性の強い出血性疱瘡にかかってしまったため、
36歳という若さでなくなってしまった、ということでした。

こちらの論文には複数の孝明帝の侍医の日記を使って、疱瘡にかかってからの
数日間の記録を追っていて、たいへん見ごたえのある史料も紹介されているので、
孝明帝の最後に興味がある方は是非、ご一読くださいませ。
(とおっても、面白かったです☆)


こうした帝の疾病歴など秘中の秘・・・・禁裏の外の人が知るはずもないので、
慶喜以下(永井とかも)、いったん回復に向かったかにみえた帝が急死したと聞いて、
すわ毒殺だ!と思っても致し方ない事です。
(お酒をガブ飲みする人が通常から不健康って・・・・フツー思いませんものね(笑))
遺体を確かめさせてくれ、と公儀が詰め寄ったとしても不思議ではなかったでしょう。
毒殺説が長年消えなかったのも、頷けます。

こうしたわけで、病死説でほぼ確定ということらしいです。

脚気+虫歯・・・でやはり免疫不全でなくなった家茂将軍にしろ、
この孝明帝にしろ、「なるべくストレスを貯めないように」と医師に指導されたって
立場上、絶対にムリ!・・・・・。
もしストレスから完全に逃れるとしたら、
(この二人、真面目そうだから辞職しても不可能そうだし)
永遠の眠りにつくしかなさそうというのが・・・いっそう気の毒であります(涙)。
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by aroe-happyq | 2008-02-27 10:43 | 広く幕末ネタ | Comments(0)

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