東都アロエ

asiabaku9.exblog.jp

アジアンエンタメ&お江戸後期。外国奉行や長崎海軍伝習所がご贔屓☆ BYはな。

福澤諭吉って。

早くも本日二つ目の記事ですが、こちらがメインです。

諭吉のセコさ丸出しの幕末公金横領事件について、
以前小野友五郎との関連で紹介したことがありました。

しかし自分でいうのもアレですが、
たいそう舌足らずな面もあり、いやどうも腹が立ちすぎて
うまく言えなかった部分が多かったのですが、
このほど入潮さんが、ブログ山と蟻の間にて、
梅雨のジメジメさを一気に吹き飛ばしてくれるほど
すっきりと、そして詳細に福澤諭吉について取り上げてくださいました。
この良き機会にみなさんも諭吉という男について、ちょっと考えてみてくださいませ。

(以下、上記の記事を踏まえて語らせていただきます)

近代~現代にわたって不当なほど尊敬されてきて、
いまや日本を代表とする紙幣の顔になっている、この人。
多くのファンがおられるかもしれませんが、私はこの人が好きではありません。
公金横領事件、戊辰時の態度、牢獄の榎本たちへのテキトーな援助&差し入れ、
「痩我慢の説」等々、挙げたらキリがありません。
しかし同時に、このようないいかげんな人を野放しにしてきた
近代以降の日本のモラルも疑わしいのでありますが。
どうも明治以降の日本が好きになれないのは、
こういう胡散臭いオヤジが堂々とお天道様の下で立派な人物と讃えられている、
そういう社会だからです・・・・。
(江戸時代ではこういう人は世間の片隅でひっそり死んでゆきますので)

私は古代中国史を専攻してきた後遺症で、とても「義」が気になります。
江戸の人々と気が合うのは、同じように「義」を大切にしているからなのですが(笑)、
この人物の不義理さは目に余りますし、
残念ながら近代日本はそのあたりの評価がいいかげんであります。
そのいいかげんさの象徴こそが「近代の偉人 福澤諭吉」というように
みえて仕方がありません。

このあまり尊敬できない人物によって、
一生懸命に日本の近代化のために学んだ小野友五郎や榎本武揚などの
人々の評価が歪められてきたことにも、とっても腹が立ちます。
でもさらに我慢ができないのは、
こういう人の書いた「痩我慢の説」を今でも信じていたり、
気にしている風潮があるという現状です。
(わたしはぜんぜん無視しているのですが・・・・)
例えば、どうして久しぶりに出た榎本評伝本の冒頭でこの話が蒸し返されるのか、
その意味がわかりません。

来年には国立博物館にて特別展「未来をひらく福澤諭吉」なる展覧会が
あるそうですが、本当に未来を開きたいなら(笑)、
その前にメッキをはがした、正しい福澤諭吉像を検証する必要がありそうです。



d0080566_14304997.jpg
知られざる福沢諭吉 下級武士から成り上がった男
礫川 全次  著

アマゾン→こちら


まずはこの本、おススメです☆
(速攻で、読みました(笑))
[PR]
Commented by きりゅう at 2008-06-06 17:09 x
この人が1万円札で、野口英世が千円札……。
とっても、いまの日本を象徴しているとおもいます(^^)

自己顕示欲の強いエゴイスト。
自分の研究にかける意気込み(なりふりかまわなさ?)は
むしろ天晴れといいたくなるほど。
善しにつけ悪しきにつけ
なんかやる人のエナジーは違うな~と。
Commented by はな。 at 2008-06-06 17:43 x
江戸のテクノクラートさんたち、自己顕示欲が弱いあたりが
いいやら、悪いやら。みなさん、シャイなもんでーー。
同じ江戸っ子でも勝さんぐらい、「俺が俺が」さんだったら・・・・・、
といいつつ、釜さんにしろ、ほかの面々にしろ、
奥ゆかしいからこそ、素敵なのですが(笑)。

パワフルさでは福澤さんの勝利、であります。
Commented by 入潮 at 2008-06-07 19:10 x
既存認識への異論の発信を、ありがとうございます。
自分はぼかしてしまったのですが、はっきりと問題提起するはな。さんの勇気に敬礼です。

>こういう胡散臭いオヤジが堂々とお天道様の下で立派な人物と讃え

そうそうそう!と、思わず机を叩いて頷いてしまいました。
まさしくこれなのですよね。それで、本当に今の日本の足元を支える実質的な柱となった方は、日の目を見ることなく忘れ去られている。それに対するやるかたない思いは滾々と湧きます。

何が一般大衆に効くかというと、マスメディアを使い、それに学閥による権威付けを行うこと。その世の中の構造を良く理解して歴史評価の存在感を確たるものにした福沢の頭の良さ要領の良さには、ほとほと感心です。
Commented by はな。 at 2008-06-07 20:22 x
入潮さん、こちらこそたいへんわかりやすい記事を
ありがとうございました。
で、慶応義塾大学への営業妨害の意図は一切ないのですが、
ついつい腹にためておけない関東者ゆえ、ゆっちゃいました(笑)。

>マスメディアを使い、それに学閥による権威付けを行うこと。
この点では福澤は本当にうまく立ち回ったと褒めてあげたいです。
彼こそ立派な近代人です(これはイヤミでなく本音で)。



Commented by asou at 2010-02-20 14:45 x
今更な割り込みレスですいません。
私は福澤という人をちゃんと分かっていない状態でのレスですが・・・
「痩我慢の説」もちゃんと読んでない状態です。
榎本さんへの非難は酷だと思いましたが、勝さんへの批判は咸臨丸でのことがあったのかな、と。旧幕臣と割と開明的だった中津藩士では立場が違うのに一方的すぎるとは思いましたが・・・
福澤は木村摂津守の従者として咸臨丸に乗りこみ、そこで洋行できたことを大変感謝していたのではないでしょうか。
木村摂津守の子孫を明治以後、援助したという話を聞いて少し見直す気になりました。
たしか咸臨丸内で勝さんは木村摂津守に随分な態度だったという話を聞いています。それを根に持っていたのかな・・・と。

佐藤雅美「青雲遥かに」では木村摂津を素晴らしい人格者として描き、反面、勝さんや佐久間象山はボロクソでした。
佐藤雅美さんは自分が好きな、川路さんを悪く言った勝さんが嫌いなのだろうな、と作家さんの好みがうかがえて面白かったです。
福澤は要領のいい愉快な若者として描かれてました。
(佐藤雅美さんは、阿部伊勢守さんも評価が低いのでお嫌いかもしれませんが)
見方は人それぞれですね。
Commented by はな。 at 2010-02-21 14:35 x
フィクションを読む間もないぐらい、膨大に転がっている史料やフィクション本に埋もれて楽しんでいるせいで、佐藤さんの本も読んでいないのですが、おおむね幕末のフィクションもので勝さんはよく書かれているのを聞いたことがありません(笑)。可哀相にっっ。
福沢が勝を嫌うのはおっしゃるとおり、咸臨の旅のことが生涯頭から離れなかったと思われるのですが、世論を揺さぶるほどの明治のセレブになった福沢さんは私人ではないのですから、もう少し私怨で文章を書き、発表する事について注意を払ってほしかったように思います。
とはいってもこの二人についてはどっちもどっちだと思う次第ですが(爆)。

本当に、見方は人それぞれだと思います。
by aroe-happyq | 2008-06-06 14:35 | 広く幕末ネタ | Comments(6)

アジアンエンタメ&お江戸後期。外国奉行や長崎海軍伝習所がご贔屓☆ BYはな。


by aroe-happyq