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東都アロエ

矢田堀さんのいた明治7年の左院職員録

ちかごろ国会図書館にいき、オンライン複写がたくさんある日は、
その時間を使って明治の官員録(マイクロ)を眺めるのですが、これが楽しくって。
(ま、たまに「なんでこんな幕末でバカやってたヤツが上等な位置にいるんだよッ、
とチッとか舌打ちしますけど(笑))

で、ふと明治7年の太政官職員録を眺めていたら、
『群青』主人公、矢田堀鴻さんの名がありました。

このあたりの矢田堀さんの事情にはまだまだ疎くて、
『群青』の矢田堀さんをみてみますと、はじめ工部少丞として出仕した
ようですが、その後法制関連の課に移動とありますので、その頃の職員録だと
思われます。

法制関連て、どこかなーと思ったら、左院だったのです。


う・・・・んーっと、この時期の左院てゆーと。

太政官職員録 明治七年十一月五日改

○左院

議長  参議正四位 伊地知正治

副議長 従四位   佐々木高行


一等議官 
 三等出仕正五位  松岡時敏

二等議官
 正五位        伊丹重賢
 同           岩村通俊
 従五位        西岡逾明
 同           細川潤次郎
 同           高崎五六

三等議官        
 兼式部寮五等出仕従四位
              大給 恒
 正六位        高崎正風
 同           生田 精
 同           宮島誠一郎
 同           永井尚志


四等議官       
 従五位        海江田信義
 従六位        牟田口通照
 同           藤澤次謙
 同           三浦 安
 同           尾崎三郎
 同           井上 廉
 正七位        横山由清
 同           北澤正誠
 同           増田長雄
 同           長森敬斐
   (このあたりで3名ほど割愛させていただきました)
 同           中金正衡
 同           矢田堀 鴻
 同           原忠順
・・・・・(以下、略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  



矢田堀をこんな気の毒に思ったことはありません。
な・・なぜ、

三等議官 
 正六位     永井尚志


↑この人がまたもや近々の上司にいるわけ??(爆&涙)

運命の再会、はたまた地獄の腐れ縁・・・・・・・・・・・・・・。
明治になっても続くのかーーー???

永井関連でいえば、わりと楽しい職場なのですけど(笑)。
副議長の佐々木高行とは土佐藩ルートの人脈で知り合いだし、
同じ三等議官の大給 恒は『大給亀崖伝』でもご存知、
本州で五稜郭をつくったハイカラ藩主にして、永井尚志の実家の当主。
永井からすると、大給さんのとんでもないやんちゃ坊主時代も熟知しておりますほどで。
また同じく同僚の旧米沢藩士の宮島誠一郎は明治期には外交交渉で活躍した人ですが、
永井氏関係の記録によるとこの人とは隠居後も親しかったようです。

こうして永井のまわりは和気あいあいっぽい左院の職場ですが、
矢田堀さん的にはどーだったのでしょうか。
この環境、いささか心配です(笑)。
by aroe-happyq | 2008-09-23 10:46 | そして明治 | Comments(0)