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東都アロエ

榎本武揚護送の記録

先日仕事にかこつけて、ふたたび国会図書館にいったとき、
コピーとか請求待ちの時間に端末をいじっていたら、岩瀬の論文で
知らないものを発見し、どんどん更新されているのか!と気がついて、
榎本さんも検索してみたら、去年の論文(または史料紹介)をいくつかみつけた。

『出羽路』139号 (2006年7月)に掲載された、
伊藤正 「大鳥圭介野稿「流落日記」-榎本武揚護送の記録ー」

実はそのときあと1個しか、しかもオンラインコピしかできない状況だったので
これをゲットしてきた(涙)。

大鳥さんの書かれた「流落日記」というタイトルはなんだかどこかで聞いたような気が
しますが(でも近年の新発見史料なのだそうです)、
横手市でおこなわれた研究会での榎本隆充氏の講演はきけなかったので、
その講演をもとにまとめられたこの史料紹介はとても有難いです。

大鳥さんの記録は、明治2年5月18日の五稜郭出発から、
6月29日の千住まで(入獄前日)の簡潔な道中日記。
5月20日には台場メンバーの永井や相馬たちと合流して、以後青森から徳川の駅亭制度の
定める宿場に泊りつつ、無事に進んでいくという平穏な旅の記録だが、
こうして史料という形で、しっかり日程がわかるとちょっとスッキリしました。
たとえば台場ズとの合流も、読み物だと20日といったり、その後、で済まされたりして
ちょっと「正確」な記録が知りたいなと思っていたので(すっかり永井おっかけ)っっ。

とにかくこうした史料が出現すると、そのほかの断片的なの史料(どこどこで詠んだ漢詩とか)とこの正確な日程の史料を照らし合わせながら読んでゆけばさらに検証がすすみますね☆

大鳥圭介さん、貴重な記録を残してくれてありがとう!
Commented by 入潮 at 2007-02-20 20:05

ご紹介、ありがとうございますー! と、食い付いてしまいました。
秋田の財団の機関紙に掲載されるとは聞いていました。横手に榎本さんの漢詩が残っていたので、彼らが通過した証を郷土史として述べるということだそうで。ただ、すでに紙面になっていたことは存じ上げませんでした。検索データのタイトルが、大「島」圭介になっていたので、見つけられなかったのでした。国会図書館よ…(まぁアジア歴史資料センターも公文書館も変わらんですが)。早速、遠隔地複写申し込みしてきました。手に入るだけ、ありがたいものです。
原本は、漢詩の草稿があったり、大鳥自著としては貴重な楷書が拝めたり「戦争ニテ大焼ス」という戦の後を通った虚無感を醸していたり。大鳥資料としては、大変味のあるものです。
新発見といっても、ずっと憲政資料室に保管されていたもので、目録データにもタイトルは現れていましたし、「書の日本史」という本で紹介されたこともあったのですが。ただいわゆる研究家の目からは放っておかれていたというだけで。「発見」って何なんだろうなぁ、という感じではあります。でもやはり、世に出て活用してもらえるというのは、嬉しいことです。
Commented by あるゆ at 2007-02-21 11:37
ぎゃーッ!!!Σ(゜口゜*!!大鳥さーん!!!
そんな正確な記録も残してたんですか!はな。さんありがとうございます!!

最近榎本さん関係の研究本がよく出版さえているような気がして、「あれ、榎本さん、もしかしてすごい注目され始めてる?!」と嬉しく思ってたんですが、気のせいじゃなかったんですね。涙
そして榎本さんを皮切りに他の人達もきっとこれから…ふふふ(危)
今度ヒマを見つけて国会図書館行って来たいと思います♪♪
Commented by aroe-happyq at 2007-02-21 14:39
>入潮さん
こんにちは!

>検索データのタイトルが、大「島」圭介になっていたので
な・・・・なんという過ち!
それに保存したまま長い年月放置していたなんて哀しいです。どなたか
「大鳥文書」(というらしいのですが)をもっと掘り起こしてっっ。
大鳥さんの書かれる記録は短文でもとても味わい深くて、同方会誌に連載の獄中記もコピったものをたまに読み返してじんわりさせていただいております。できうることなら、もっとたくさん読みたいものです。
Commented by aroe-happyq at 2007-02-21 14:48
>あるゆさん
こんにちは!
確かに榎本釜さん、ちょっとではありますが注目されているような気がします☆
先日、コピれなかったものは「化石、隕石。北海道・・・榎本武揚とウイリアム・クラークを結ぶ糸」という論文でした。日本化学会というところから出版されている『化学と工業』をいう雑誌に掲載されたものですが、化学界に注目されたら、きっと榎本さんも嬉しいだろうなぁと思いました。この論文も2005年のものなので、近年、ひそかに榎本さんや大鳥さんたちがチェックされているようでニコニコ♪ですっ。
それにしても、たまに検索しないといつのまにか新しく論文が増えていて、・・・国会図書館ってば、侮れません(笑)。
by aroe-happyq | 2007-02-20 10:44 | 箱館または釜さん | Comments(4)