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東都アロエ

大奥秘記ネタ第二弾です。(前回はこちら

ある老中と若年寄の会話(斜文字部分が引用)。

老中「何々のことは何々してよさそうにおもう」 
と小声で、若年寄に話した。すると、
若年寄「今更左様なことをおっしゃっては決して成りません、馬鹿なことを」
とつい、馬鹿といってしまった。

気の弱かった老中は赤面して
「各方が夫までに御申ならしかたがない」とすごすごと去った。

それをきいたほかの若年寄たちが、馬鹿といっちゃった若年寄を噂して、
「今のことはあれでよけれど、馬鹿はひどいよ・・・」という。
それをきいて驚いたのが馬鹿といった本人。
どうもとっさのことで馬鹿といったことを憶えていなかったらしい。慌てて、
お詫びにいこうとすると、同僚たちが、
「今更、先ほどは馬鹿と申て失敬の御侘を申ます、
といったならば夫こそ誰殿はお困りになるだろう、
先様も御心附なかった様だから・・・・」

詫びにいかなくてもいいだろう、と一同笑い話ですませてしまった・・・・・。
(ちなみに老中は稲葉美濃守、若年寄は稲葉兵部少輔さんだとのことデス)


江戸柳営のみなさんのいいところはけして事を荒立てない。
こうして最後は笑っちゃうところがなんてスマートなんだろうと思うのです。
なんだか、かなり深刻な場面でもこういうところがあります。
あんまり悲劇すぎて笑っちゃう、そんなセンスの彼らなのです。
どんなときもよく笑う。それが江戸の侍です。
(そーゆー軽い感じが大嫌いな人もいます。井伊大老とか(笑))

それから言葉使いもなんだか、かわいらしい。
(江戸開城のおりの緊迫したなかでさえなんだか、かわいい会話なのです・・・・・)


というわけで、このゆるーい柳営ワールドにますますはまっております。
by aroe-happyq | 2006-10-21 10:42 | 幕臣系(老中など) | Comments(0)

とうとう映画祭の季節が到来しました。

とはいえ、どちらかというとスポットライトの当たらない地味なアジア作品ばかりを
みてあるくので、人知れず、こっそりと映画祭を楽しみます。

今年は見たかった中国の大作映画にことごとく振られ、
すこしグレ気味です。
(なんでも最近、映画祭に大作映画を出品したがらない配給さんが多いとか。
アジア映画のファン層は薄いので(爆)、映画祭で上映すると公開前に
映画の盛り上がりが終わってしまう・・・・・・という事情があるとのこと)
なので今年の選んだ基準は、日本で公開されないんじゃないか?な作品を
メインにせめてみました。

「クレイジーストーン」・・・・中国では大ヒットのブラックコメディ。
                四川語は広東語についで、コメディ言語として有効か?

「イザベラ」・・・香港のチャップマン・トー主演!!彼が主演ならみなくちゃ!!

「おばさんのポストモダン生活」・・・このタイトルがナゾだが、アンホイ監督で、
                     チョウ・ユンファ主演ならなんでも見ます!


前売り券でゲットしたのは、このあたり。
当日券もあるので、いけたら他のもいきたい・・・・・・・・っ。

でも去年はチケットシステムが悪すぎて、前売りで完売した作品が、
当日いったらガラガラだったというお粗末なありさまだったので今年は解決していることを願ふ。
by aroe-happyq | 2006-10-21 10:09 | 香港&アジア映画 | Comments(0)

「大奥秘記」を読んで

原典に当たらないと気がすまない悪い癖が出て、とうとう図書館でコピってきました。

「大奥秘記」!!
ただし・・・・・・・・・
・・・・・大奥なんてどこに登場しない、タイトル間違いの本ですが、
作者の「旧旗下の一老人」さんが語る柳営の内幕うちあけ話です。
すごく面白かった・・・・・!!!
(旧旗下の一老人とは村山摂津守さんのことです)
「柳営秘記」としたほうがわかりやすいです。
「御自分」問題も面白いこの本ですが、柳営の細かい解説に関しては『旧事諮問録』よりもさらに深いです。

なかでも老中・若年寄になるためにほとんどの人がやらないといけない「御奏番」。
なんとこの役職は、大名のお殿様の性根を叩きなおすための試練のお役目だったとは!
「御奏番」というのは朝廷と柳営の間にはいる役職で有職故実に通じ、
礼儀作法をしらないとできない・・・・・・というのが公式な発表の職務内容だが、
その実、新人「御奏番」はただのパシリ。
そして煙草も吸ったりしてはいけないし、やたらと先輩の叱られるのだった・・・・・・・。
そうして大名のボンボンの「天狗の鼻っ柱をへし折られる」と、
老中や若年寄になる権利が得られる・・・・・・・・・・・。
悔し涙のあとに栄光があるわけです・・・・(スポ根ものかい!)。
なんとも厳しいっっっ~~~~。

そういえば、阿部伊勢守正弘が老中になるまえ、御奏番にならないでなんとか
寺社奉行へぽーんと昇進したがっていたそうだが、
きっとイビられることを知っていたのだろう。
そして希望どおりにはゆかず、しっかりと御奏番をお勤めでいらっしゃいました。
(先輩に小突かれる、21歳の微笑みの貴公子・正弘。ちょっとみてみたい気もする・・・・・・・・・)


江戸城ものの小説を書かれるならば、この「大奥秘記」は要チェックです。
城のなかのさまざまな人間関係がわかります。


ちなみに「大奥秘記」は『新燕石十種 』第8巻 (中央公論社 1982年)に収録されております。
by aroe-happyq | 2006-10-06 14:40 | 幕臣系(老中など) | Comments(6)